歴史の教科書で見て建築を志す人がいるほど、世界的にも有名な建築『サグラ・ダファミリア』特集です。
お見せしたい魅力的な写真が多すぎるので、本当は2回に分けた投稿にしたいくらいですが、サグラダファミリアの魅力を本投稿に凝縮しました!

目次

バルセロナ観光のシンボル

アントニ・ガウディAntonio・Gaudi)の代表作としても知られるサグラダ・ファミリア。
最寄りのメトロ駅の駅名にも「Sagrada Família」があり、この場所を経由して観光客を誘導するようにメトロ路線も計画されています。
さすがですね…

ちなみに筆者が約1ヵ月滞在していたアパートはサグラダファミリアの近くだったため、毎朝拝みながら歩くことができました(笑)

観光エリアは建築本体だけでなく、その周辺にある公園お土産売り場出店などのある広場まで広がっており、一大観光名所にようになっています!
人がかなり集まって混雑しているため、スリには要注意です。

特に、隣の街区にあるガウディ広場は、写真のようにサグラダ・ファミリアを正面に臨むことができるため、ぜひ訪れてほしい場所です!

生き物のような有機的な構造美

事前予約や整理券の取得が必要になりますが、内部には絶対に入らなければなりません!
屋外から見える外観が有名ではありますが、建築学生でなくとも、内部の構造の美しさには感動することができます!

建築は有機体を創造する。それゆえ、この有機体は、大自然の法則に合致した法則をもたなければならない

一見華美な装飾のようにも見えますが、ガウディは決して華美な装飾による美を追求したわけではなく、この名言にも表れているように、生き物のような有機体を形成することに、ある種の必然性のようなものがあるのだと感じさせられます。
柱の1本からその有機体としての細かなデザインを感じることができ、1日中中を見学している人もいるのだとか。

ステンドグラスから差す光

…言葉で説明するまでもないでしょう。

窓面にはステンドガラスが埋め込まれており、そこに光が差すと、虹色という単語には収まらないような多様な色合いの光が内部に入り込み、思わず立ち尽くしてしまいます。
こんな時こそ、スリには注意ですが…(笑)

時々刻々と光の角度や色が変化するため、時間の概念さえ建物の有機性に取り込んでいるようで、いつ見ても飽きない空間になっています。

未完の教会

サグラダ・ファミリアが130年以上も建設中で未完成であることは有名な話ですが、その理由はいくつかあるそうですね。

  • ガウディの没後、複雑な建物・装飾を読み取れるものがスケッチや模型しか残さておらず、解釈と設計に時間を要する
  • 建設費用の不足
  • 神は急いでいないとの思考

いずれにせよ、完成間近ではあるため、完成前のサグラダ・ファミリアをこの目に見ることができたことは貴重な経験になりました。

予約をすれば『受難のファサード』と呼ばれる、公園とは反対側の建設途中の塔にエレベーターや階段で昇ることができます!
ちなみに、当日予約はすぐに埋まってしまうので、事前にWeb予約しておくことを推奨します。

上部まで昇ると、市内の風景が一望できるだけでなく、工事中の建物やそのファサードを目にすることができます。
見てみると、確かに建物の古い部分と新しく建設中の部分では色や風化の具合がことなり、長い年月をかけて建設し続けられていることを感じました!

斜塔部分の階段も歩くことができます。
螺旋階段になっており、華美な装飾は感じられませんが、上から、もしくは下から螺旋階段を覗いてみると、明らかに有機的な回転を見ることができるのです!

ガウディの思考

受難のファサードを進むと、地下空間を活かした博物館に入り込みます。
サグラダファミリアの内部とは打って変わってシンプルな空間の中に、サグラダファミリアに纏わる展示があります。

ガウディは建築の構造を考える際に、錘を紐で吊るしてできた安定した状態を見て、構造的な安定はその逆さ向きの形態として計画することで求めていたそうです。
自然界の重力から構造体を得ているんですね。
興味深い…

その他にも、かなり大きなスケールの模型も展示されており、模型技師たちの実際の作業場も見学することができます。
この模型によってサグラダ・ファミリアの設計を再現し、実際の建設に活かされているんですね。
貴重なガウディの実際の建物スケッチも展示されており、ガウディ設計の実際のプロセスを見ることができました!

有機的なディテール

サグラダ・ファミリア自体を近くで眺めてみると、細部にもガウディ建築の片鱗を読み取ることができます。

キリスト教の『教会』として、ファサードには何人もの聖人たちが彫られており、地上レベルで見ると葉っぱの一枚一枚までが彫られています。
葉っぱの中をよく見てみると、カマキリなどの生物も見つけることができるので、ぜひ探してみてください!

見れば見るほど、礼拝の場としての教会であることを改めて認識させられます。
中にはちゃんと礼拝の空間もあり、祈りを捧げている人もいます。

スペインの学び舎

敷地内には、なんと学校があります!
サグラダ・ファミリア付属学校と呼ばれるこの学校では、実際に授業が行える教室資料庫を見学することができます。

建物自体はガウディによる設計ではありませんが、有機的な局面の屋根や壁を3D検証しているらしく、有機的な自由曲面の建築を見ることができます。

スペインで教育が深く普及する歴史は浅く、一定年代以上の現地の人は計算は引き算しか教わってないそうで…
そういった意味でも、教育機関がこの一大観光地の中にあることは、今後の教育の普及を暗示しているようです。

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