目次
王立図書館の小さな庭
デンマーク王立博物館のお隣には小さな公園があり、たくさん花が植えられていて、ベンチや噴水もあり、王宮の小庭の一角にいるような感覚を味わえました。
何がすごいかというと、その人の多さ!
休日だというのもあるかもしれませんが、家族連れやカップルなど若い人が非常に多く、読書をしたり、昼寝をしたり、走り回ったり、楽器を演奏してみたり、非常に多様なアクティビティが展開されていていました。
美しい庭園風景と、にぎわう多くの人々。
王宮の賑わいが続いているかの如く、いつまでもここで座っていたいような気持になりました。
デンマーク・ユダヤ博物館
王立博物館のほど近く、デンマーク・ユダヤ博物館があったので入ってみることに。
ベルリンでは暗い感じのユダヤ関係の建築をたくさん見ていたので、少し身構えていましたが、中に入ってみるとびっくり。
煉瓦で作られたヴォールトの倉庫空間を軸に、木製の壁が斜めに配置されており、光のスリットがいたるところに計画されています。
斜めの壁による広狭と、照明による明暗が複雑に絡み合い、飽きさせない単調にならない空間だったので、個人的には非常に好きな内部空間でした。
展示としては第二次世界大戦中のナチスに対抗するデンマークの歴史に関するものでしたが、展示物自体は少なく、建築や空間がメインのように感じられました。
水路と共存する街
写真を見て驚かれたであろう…笑
港湾地区のほうに歩いて向かっていると、前を歩く人々が、突然橋の前でに立ち止まりました。
「なんで立ち止まってるの?早く渡ろうよ。」
『待って、周りの人もみんな立ち止まってる!橋の反対側の人も立ち止まってる!』
“おや、橋の様子が…”
突然うごめき出す橋。
機械音とともに片側が上がる橋。
そして水路を通過する船!
この街の人はこれが当たり前なのでしょうか。
まるで踏切のように船が通過するのを見守り、待っている間は周りの人と雑談しながら待つ文化がすばらしいなと思いつつ、水路とともに人々の生活が育ってきたんだなと感じました。
北大西洋ハウス
地図で見ていただくと分かりやすいのですが、港湾地区は地形を幾何学的に切り取ったような形状をしています。
昔からある港の雰囲気ではなく、新しく計画された洗練された感じの広場や歩行空間、建築が建ち並んでいました。
そのうちの一つ、北大西洋ハウス(Nordatlantens Brygge) の建物が面白そうだったので入ってみることにしました。
レンガの組積造の外観をしていながらも、中は木材で軸組みされており、2階の床はデッキのようになっていました。
木を活かした棚や家具がたくさんあり、子供も楽しめるような遊具のような展示もちらほら…
外にも中の展示の延長があり、木材で組まれた様々な高さの座面のあるストリートファニチャーがあり、子供が登ったり大人が座ったりしていました。
外の水路沿いに進もうとすると、メタリックな正六面体で構成された小さくて怪しげなドームがありました。
人だかりができて並んでいたので、同様に並んで待っていると中に入ることができました。
中は、プラネタリウムのような、万華鏡のような、ガラス面のような不思議な空間がありました!
雲が照らされる青空のような、光が差し込むサンゴ礁のような、田舎で見る満天の星空のような、形容しがたい光景がありました。
街中には特徴的な建物や広場が溢れており、人も多く行き交い、訪れた都市の中でトップクラスの賑わいがそこにはありました!