ハンブルクからコペンハーゲンへ。
長く滞在していたドイツを発ち、いよいよ縦断旅行の終着国「デンマーク」へと向かいます。
目次
海渡る鉄道
電車移動の予約等々を完全に友人に任せていた私は、長距離移動電車で寝ていました。
駅員さんに起こされると、車両には私たちしかおらず、電車は停車していました。
何かがおかしい…
そう、昼間なのに窓の外が真っ暗なんです。どうやら何処か倉庫か何かの中に入っているようで、困惑しているうちに駅員らしき男がやってきました。
駅員『パスポートを出せ!』
私「!?!?」
駅員『早くしろ!スーツケースは全部置いて、外に出ろ!』
寝起きの私たちは右も左も分からず、とりあえずパスポートを差し出すしかなく…
パスポートを巾着袋ような袋に乱雑に入れて回収されると、電車の外に出るように促されました。
トレインジャック!? 事故!? 誘拐!?
不穏な空気が漂う私たちは、とりあえず電車の外に出るしかなく、やむを得ず貴重品を持って車外に出ました。
そこにはなんと…!
潮の香り!揺れる海!
…そう、船に乗っているのでした。
周りの人に話を聞くと、なんと電車ごと船に乗せられてデンマークへ向かっているのでした。
「渡り鳥ライン」と呼ばれるこの鉄道移動は、車両をそのままフェリーに乗せ、デンマークへと向かうのだそうです。
パスポートは、駅員がまとめてデンマークへの入国スタンプを押すために回収していたようで、後ほど全員に返却されました。
スーツケースに関しても、大きい荷物は駅員が見張っているので、少ない荷物で船旅の景色を楽しんでほしいという思いやりだったようです。
ちなみにコペンハーゲンにはセブンイレブンが多く、既視感のある3色のラインが…
中に入りましたが、陳列された商品は日本とは全然違いました。
日本と比べて物価が高く(当時)、駅構内のマクドナルドで朝食メニューを食べたのですが、日本円で1,000円以上しました…
この都市では節約しなければ、と誓いました。
注記:
残念ながら「渡り鳥ライン」は2019年12月14日までの運行で廃止されてしまいました。 電車ごと海を渡るという大変貴重な体験ができましたし、ぜひとも復活してほしいところです…
デンマーク王立図書館 [ファサード編]
コペンハーゲン中央駅(Copenhagen Central Station)から徒歩で市街地へ。
休日のせいか人がかなり多く、道路や広場がにぎわっています。
そんな中、向かうはデンマーク王立図書館!
「王立」って、なんかかっこいいですよね!
特徴的なガラスのファサードの王立図書館を発見したので近づいてみると、複数のパートがデッキで接続している構造であることに気づきます。
定格の深い青色のガラスで構成され、DPG工法で接続されているこの建物は、隣接するレンガ造の倉庫群とのコントラストでその存在が際立っています。
いざ内部へ。
デンマーク王立図書館 [内部構造編]
中に入ると、内部でも複数ブロックがデッキで立体的に接続されていることに気づきます。
そして、ファサード以外にもガラスが多用されていて、人口照明がすくなくてもかなり明るい空間になっています。
ガラス自体も単色ではなく、場所によって色や厚みが異なり、飽きさせない内部景観です!
ガラスがあるからこそ、それを支えるスケルトンである構造躯体が透けて見え、構造フェチなら興奮するんだろうな…と思いながら鑑賞していました。
デンマーク王立図書館 [図書館編]
図書館というだけあって、しっかりと図書館用途は内包されていました(笑)
勉強したり、軽く雑誌を読めるようなフランクで開放的な部分もあれば、王立図書館のイメージ通り、古い書棚に本が並ぶ厳かな空間もあり、時代の移り変わりを1つの建物で感じることができました。
そこらじゅうで勉強している人がいるのは日本と同じだな、なんて思いながら写真をたくさん撮ろうとしていたら、冷ややかな目で見られたの少し控えました(笑)